【エクスカーション】
エクスカーションの参加には19総学の参加申込が必要です.
【1】学内エクスカーション
環境に恵まれた岡山大学が研究・教育のために活用している資源や文化財を,文・理両
面にわたって紹介する。
A コース:考古資料展示室,池田家文庫(附属図書館)
【池田家文庫】
岡山大学が所蔵する江戸時代文書の一級史料です.もとは旧岡山藩主池田家に伝わった藩政文書で,17世紀前半の寛永年間から1871年の廃藩置県までのさまざまな記録が収められています.歴史資料としても重要であるだけでなく,江戸時代の文化の息吹を今に伝える遺産として,見る人の心を動かします.
【考古学資料展示室】
岡山大学考古学研究室と岡山大学埋蔵文化財調査研究センターによる長年の調査成果による出土品を展示しています.中国地方の旧石器文化を代表する恩原遺跡,西日本有数の縄文時代集落・津島岡大遺跡,日本最大級の弥生時代墳墓・楯築遺跡,および5世紀に盛期を迎えた古代吉備勢力の有力者の古墳など,第一級の遺跡から出た資料が並んでいます.
B コース:半田山自然教育研究林散策ツアー
開催:9月16日14時から16時
集合場所:岡山大学一般教育棟前
参加費:無料
担当:岡山大学農学部 森林生態学分野 宮崎祐子
受付:大会当日に大会会場にて行います。
半田山は,岡山大学自然教育研究林として実験や実習に利用されています。また,サークル活動のトレーニングにも利用され,市民の方々が散策される姿もよく見られます。岡山大学の学生歌にも歌われ,大学キャンパスを見守るようにそびえる半田山の散策をどうぞお楽しみください。
【半田山の森林の特徴】
半田山では,スギやヒノキの人工林がわずかにみられ,その他は広葉樹二次林が広がっています。かつては,二次林としてアカマツ林が広がっていましたが,マツ材線虫病被害によってほとんどのアカマツは枯れ,尾根筋にわずかに残っているだけです。かつてのアカマツ林には,マツ材線虫被害後に常緑広葉樹が優占しつつあります。広葉樹二次林には,アベマキ林やコナラ林という落葉広葉樹林もみられます。このようなアカマツ林,アベマキ林,およびコナラ林は,かつての里山林です。1960年代あるいは1970年代以前には,アベマキやコナラは,伐採されて薪や炭として利用され,伐採後に萌芽再生し再び伐採されるというサイクルを繰り返していました。アカマツ林,コナラ林,およびアベマキ林では下層木も燃料木として利用され,落葉や落枝は焚き付けや堆肥に利用されていました。その後,化石燃料を利用するようになってから,このような人間と森林の持続的な共生関係ともいえる森林の利用はなくなり放置されてきました。その放置されてきた姿が現在の森林です。
このように経済的価値を失っているとは言え,一方で都市近郊に位置するこれらの森林には,環境保全機能など生態系サービスが期待されています。今後も市民の期待にこたえる望ましい森林として保全していかなければなりません。
日本科学者会議第19回総合学術研究集会実行委員会
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